愛媛ご当地グルメ完全ガイド|鯛めし・じゃこ天・みかんグルメから穴場の郷土料理まで

著者: Tripfolio編集部公開日: 2025/11/28

なぜ愛媛ご当地グルメが注目されるのか

愛媛県は瀬戸内海と宇和海に囲まれ、豊かな海の幸と温暖な気候が育む柑橘類を中心に、独自のグルメ文化が発展してきました。全国的に知られる鯛めしだけでも、地域によって調理法が全く異なる「炊き込み式」と「漬け式」の2種類が存在し、訪れるエリアで異なる味わいを楽しめます。

この記事では、愛媛のご当地グルメを網羅的に紹介します。愛媛県公式観光サイト【いよ観ネット】農林水産省「うちの郷土料理」の公式情報を元に、鯛めし・じゃこ天・みかんグルメから、今治焼き鳥・八幡浜ちゃんぽんなどB級グルメ、郷土料理まで詳しく解説します。

愛媛旅行を計画中の方が、エリアごとの特色あるグルメを効率的に楽しめるようになります。

この記事のポイント

  • 愛媛の鯛めしは「炊き込み式」(北部)と「漬け式」(南部)の2種類があり、地域で調理法が異なる
  • 柑橘類の生産量は40年以上日本一で、約40品種が栽培されている
  • 東予(今治)・中予(松山)・南予(宇和島・八幡浜)でご当地グルメが大きく異なる
  • B級グルメとして今治焼き鳥・焼豚玉子飯が全国的に注目を集めている(2024年松屋で全国販売)
  • 観光シーズン(春・秋)や道後温泉エリアでは混雑するため、人気店は事前予約が推奨される

愛媛ご当地グルメの基礎知識(特産品・地域区分)

(1) 愛媛の特産品(柑橘類・鯛・じゃこ)

愛媛県の三大特産品は、柑橘類・鯛・じゃこです。愛媛県公式観光サイトによると、愛媛県は柑橘類の生産量が40年以上日本一で、約40品種・年間21万トンを生産しています。みかん、いよかん、ポンカン、デコポン、せとかなど多彩な品種が楽しめます。

鯛は愛媛県の県魚で、瀬戸内海・宇和海で豊富に漁獲されます。養殖真鯛の生産量も全国1位で、「愛鯛」ブランドとして流通しています。

じゃこ(主にホタルジャコ)は骨ごとすりおろして小判型に揚げる「じゃこ天」として、南予地方の名産品になっています。カルシウムが豊富で、地元では日常的に食べられています。

(2) 地域区分(東予・中予・南予)とグルメの違い

愛媛県は東予・中予・南予の3つの地域に区分され、それぞれ特色あるグルメ文化があります。

地域 主なエリア 代表的グルメ
東予 今治市・新居浜市 今治焼き鳥、焼豚玉子飯、せんざんき
中予 松山市・道後温泉 松山鯛めし(炊き込み式)、三津浜焼き、鍋焼きうどん
南予 宇和島市・八幡浜市 宇和島鯛めし(漬け式)、じゃこ天、八幡浜ちゃんぽん

訪問するエリアによって提供されるグルメが大きく異なるため、旅行プランに応じて食べたいグルメを事前に調べることをおすすめします。

(3) 7つのジャンル(柑橘・鯛・海の幸・ご当地麺・B級・郷土料理・ブランド肉)

愛媛県公式観光サイトでは、愛媛グルメを7つのジャンルに分類しています。

  1. 柑橘類: みかん、いよかん、せとか等40品種
  2. 鯛料理: 鯛めし、鯛そうめん、鯛カツ
  3. 海の幸: じゃこ天、サメ料理、しらす
  4. ご当地麺: 鍋焼きうどん、八幡浜ちゃんぽん、今治ラーメン
  5. B級グルメ: 今治焼き鳥、焼豚玉子飯、三津浜焼き
  6. 郷土料理: 鯛そうめん、さつま汁、芋炊き
  7. ブランド肉: 伊予牛、媛っこ地鶏

これらのジャンルを組み合わせることで、多彩な愛媛グルメ体験が可能になります。

絶対食べたい定番グルメ(鯛めし・じゃこ天・みかん)

(1) 鯛めし(炊き込み式と漬け式の2種類)

愛媛の鯛めしは、地域によって調理法が全く異なります。楽天トラベルによると、北部(松山・今治)の「炊き込み式」と、南部(宇和島)の「漬け式」の2種類が存在します。

炊き込み式(松山・今治):

  • 鯛を丸ごと炊き込んでご飯に旨味を染み込ませる
  • だし昆布・醤油・酒で炊き上げる
  • お祝い事やおもてなし料理として提供される

漬け式(宇和島):

  • 新鮮な生鯛の刺身を、卵と醤油ベースのタレに漬ける
  • 熱々のご飯にかけて食べる(卵かけご飯のような食感)
  • 宇和海の新鮮な真鯛を活かした郷土料理

農林水産省「うちの郷土料理」では、両方とも愛媛県の公式郷土料理として登録されています。訪問するエリアによって提供スタイルが異なるため、どちらのタイプか事前に確認することをおすすめします。

(2) じゃこ天(南予地方の名産品)

じゃこ天は、魚(主にホタルジャコ)を骨ごとすりおろして小判型に揚げた南予地方の名産品です。愛媛県公式観光サイトによると、骨ごとすりおろしているためカルシウムが豊富で、栄養価の高い食品として親しまれています。

そのまま食べても、軽く炙って生姜醤油で食べても、おでんの具材にしても美味しく楽しめます。賞味期限は製造日から3-5日程度で、お土産として購入する場合は冷蔵保存が必要です。

(3) みかん・柑橘類(40品種・日本一の生産量)

愛媛県は柑橘類の生産量が40年以上日本一で、約40品種が栽培されています。愛媛県公式観光サイトによると、年間21万トンを生産しており、全国シェアは約20%に達します。

代表的な品種:

  • みかん: 10-3月が旬、最も生産量が多い
  • いよかん: 1-3月が旬、愛媛県を代表する柑橘
  • せとか: 2-3月が旬、糖度が高く「柑橘の大トロ」と呼ばれる
  • デコポン: 2-4月が旬、凸型の見た目が特徴
  • ポンカン: 12-2月が旬、甘みが強い

愛媛では柑橘を使ったスイーツ・ジュース・ゼリー・ジャムなども豊富に販売されており、みかん王国ならではの食体験が可能です。

地域別のご当地グルメ(東予・中予・南予)

(1) 東予エリア(今治焼き鳥・焼豚玉子飯・せんざんき)

今治焼き鳥: 愛媛県公式観光サイトによると、今治焼き鳥は串に刺さず鉄板で焼くスタイルが特徴です。大きなコテで押さえて余計な脂を飛ばし、皮をパリッと仕上げます。一般的な焼き鳥とは調理法が全く異なり、今治地域独自のグルメ文化です。

焼豚玉子飯: ご飯の上に焼豚と半熟目玉焼きを乗せ、甘辛タレをかける今治市のB級グルメです。2024年には松屋フーズが全国販売し、愛媛B級グルメが全国的に注目を集めました。

せんざんき: 醤油・料理酒・生姜・ニンニクで漬けた鶏肉をカラッと揚げた今治地域のから揚げです。元々はキジ肉を使用していましたが、現在は鶏肉が主流です。

(2) 中予エリア(三津浜焼き・鍋焼きうどん)

三津浜焼き: 松山市三津地区のお好み焼き風料理で、大正時代から続く伝統グルメです。クレープ状の生地に魚粉を振りかけ、具材を挟んで半分に折って提供されます。

鍋焼きうどん: 松山市のソウルフードで、アルミ鍋で提供されるのが特徴です。甘めのだしに、鶏肉・油揚げ・生卵が入ります。冬場だけでなく、夏場でも提供している店が多く、年中楽しめます。

(3) 南予エリア(宇和島鯛めし・八幡浜ちゃんぽん)

宇和島鯛めし: 前述の通り、生鯛の刺身を卵・醤油ベースのタレに漬け、熱々のご飯にかけて食べる漬け式の鯛めしです。宇和海の新鮮な真鯛を活かした郷土料理で、宇和島市内の多くの飲食店で提供されています。

八幡浜ちゃんぽん: 鶏ガラスープに野菜・豚肉・じゃこ天を入れたあっさり味のちゃんぽんです。長崎ちゃんぽんとは異なり、スープがあっさりしており、じゃこ天などの練り物を具材に使用するのが特徴です。八幡浜市内では多くの店舗が独自のレシピで提供しています。

B級グルメと郷土料理

(1) B級グルメ(今治焼き鳥・三津浜焼き・八幡浜ちゃんぽん)

愛媛のB級グルメは、地域ごとに独自の発展を遂げてきました。愛媛県公式観光サイトによると、今治焼き鳥・三津浜焼き・八幡浜ちゃんぽん・焼豚玉子飯・せんざんきが代表的です。

これらのB級グルメは、1食800-1,500円程度で楽しめることが多く(店舗により価格が異なります)、観光の合間に気軽に立ち寄れます。地元の商店街や繁華街に店舗が集中しているため、食べ歩きプランとして組み込むこともできます。

(2) 郷土料理(鯛そうめん・さつま汁・芋炊き)

農林水産省「うちの郷土料理」では、愛媛県の26種類の郷土料理が公式に紹介されています。

鯛そうめん: 鯛が丸ごと1尾入った豪快な料理で、お祝い事に用いられます。そうめんに鯛の旨味が染み込み、見た目も華やかです。

さつま汁: 鶏肉・野菜・こんにゃくを味噌で煮込んだ汁物で、愛媛県全域で食べられています。九州の「さつま汁」とは具材・味付けが異なります。

芋炊き: 里芋・鶏肉・野菜を煮込んだ鍋料理で、秋の風物詩です。河川敷や公園で芋炊き会を開く習慣があり、地域の交流行事として親しまれています。

(3) 最新トレンド(2024年松屋での焼豚玉子飯全国展開)

2024年には松屋フーズが今治焼豚玉子飯を全国販売し、愛媛B級グルメが全国的に認知されるきっかけとなりました。ご飯の上に焼豚と半熟目玉焼き、甘辛タレをかけるシンプルな料理ですが、今治市では長年親しまれてきたソウルフードです。

この全国展開により、愛媛のB級グルメが改めて注目を集め、観光客の増加にもつながっています。

まとめ:エリア別おすすめグルメプラン

愛媛県のご当地グルメは、鯛めし(炊き込み式・漬け式)、じゃこ天、柑橘類を中心に、東予・中予・南予で異なるB級グルメ・郷土料理が楽しめます。訪問するエリアによって提供されるグルメが大きく異なるため、旅行プランに応じて事前に調べることをおすすめします。

エリア別おすすめプラン:

  • 道後温泉+松山観光: 松山鯛めし(炊き込み式)、三津浜焼き、鍋焼きうどん
  • 今治観光: 今治焼き鳥、焼豚玉子飯、せんざんき
  • 宇和島・八幡浜観光: 宇和島鯛めし(漬け式)、じゃこ天、八幡浜ちゃんぽん

観光シーズン(春・秋)や道後温泉エリアでは混雑が予想されるため、人気店は事前予約が推奨されます。料金・営業時間は変更される場合があるため、詳細は愛媛県公式観光サイトや各店舗公式サイトでご確認ください。

愛媛県は広く、1日ですべてを回るのは難しいため、2-3日かけてエリアごとに楽しむプランを立てることで、多彩なグルメ体験が可能になります。

よくある質問

Q1愛媛で絶対食べるべきグルメは?

A1鯛めし(北部の炊き込み式・南部の漬け式の2種類)、じゃこ天、せんざんき、焼豚玉子飯が代表的です。鯛めしは地域によって調理法が全く異なり、北部(松山・今治)は鯛を炊き込む「炊き込み式」、南部(宇和島)は生鯛を卵・醤油に漬ける「漬け式」があります。柑橘類(約40品種)も愛媛ならではのグルメ体験です。愛媛県公式観光サイトや農林水産省「うちの郷土料理」で詳細を確認できます。

Q2鯛めしの2種類の違いは?

A2北部(松山・今治)は鯛を丸ごと炊き込む「炊き込み式」で、だし昆布・醤油・酒で炊き上げます。南部(宇和島)は新鮮な生鯛の刺身を卵と醤油ベースのタレに漬ける「漬け式」で、熱々のご飯にかけて食べます。訪問するエリアによって提供スタイルが異なるため、旅行プランに応じて食べたいタイプを事前に確認することをおすすめします。

Q3愛媛のB級グルメは?

A3今治焼き鳥(串に刺さず鉄板で焼く)、三津浜焼き(お好み焼き風)、八幡浜ちゃんぽん(じゃこ天入り)、せんざんき(今治風から揚げ)、焼豚玉子飯が有名です。2024年には松屋フーズが焼豚玉子飯を全国販売し、愛媛B級グルメが全国的に注目を集めました。1食800-1,500円程度で楽しめることが多く、観光の合間に気軽に立ち寄れます。

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Tripfolio編集部

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