なぜ台北旅行が日本人に人気なのか
台北旅行を計画する際、「どこを回ればいいのか」「何泊何日が必要か」「予算はどれくらいか」と悩む方は少なくありません。
この記事では、台北の観光スポット、モデルコース、費用、アクセス方法を、近畿日本ツーリスト・KKdayの情報を元に解説します。
日本から約4時間の近場で楽しめる台北旅行の魅力、具体的な旅行プラン、最新の注意点(2025年版)を知ることで、充実した旅行を実現できます。
この記事のポイント
- 台北は日本から直行便で約4時間、2泊3日で主要観光スポットを巡ることが可能
- 台北101、故宮博物院、九份、龍山寺、士林夜市が定番スポット
- 2泊3日の総予算は1人あたり約7万円~12万円(閑散期7万円、繁忙期12万円)
- 2025年10月からオンライン入国カード(TWAC)が完全義務化、入国予定日の3日前からしか申請できない
- 2025年1月から台湾のホテルで使い捨てアメニティ(歯ブラシ等)の無料提供が禁止、持参が必要
台北旅行の基礎知識:アクセス・ベストシーズン・所要日数
台北旅行を計画する前に、アクセス方法、ベストシーズン、推奨日数を理解しましょう。
(1) 日本から台北へのアクセス方法と所要時間(直行便約4時間)
日本から台北へは、直行便が多数運航しています。
主要空港からの直行便:
- 東京(成田・羽田) → 台北(桃園空港): 約4時間
- 大阪(関西) → 台北(桃園空港): 約3時間30分
- 名古屋(中部) → 台北(桃園空港): 約3時間40分
- 福岡 → 台北(桃園空港): 約2時間30分
台北市内へのアクセス:
- 桃園空港 → 台北駅: MRT(空港線)で約35分、運賃約160台湾ドル(約640円)
- 松山空港 → 台北駅: MRTで約15分、運賃約20台湾ドル(約80円)
台北市内はMRT(地下鉄)網が発達しており、観光地へのアクセスが非常に便利です。
(2) 台北のベストシーズンと四季の特徴
台北は四季があり、季節ごとに異なる特徴があります。
| 季節 | 時期 | 気温 | 特徴 | おすすめ度 |
|---|---|---|---|---|
| 春 | 3-5月 | 20-28℃ | 温暖で過ごしやすい | ★★★★★ |
| 夏 | 6-9月 | 28-35℃ | 高温多湿、台風シーズン | ★★ |
| 秋 | 10-11月 | 22-28℃ | 爽やかで観光に最適 | ★★★★★ |
| 冬 | 12-2月 | 12-20℃ | 寒さ対策が必要、旧正月は混雑 | ★★★ |
ベストシーズン: 春(3-5月)と秋(10-11月)が過ごしやすく、観光に最適です。夏は高温多湿で台風シーズンのため、屋内施設中心の観光がおすすめです。冬は日本より温暖ですが、朝晩は冷え込むため防寒対策が必要です。
避けるべき時期: 旧正月(1-2月)は混雑し、店舗が休業する場合があるため注意が必要です。
(3) 台北旅行の推奨日数(2泊3日・3泊4日)
台北旅行に必要な日数は、訪れたいスポット数により異なります。
- 2泊3日: 台北市内の主要スポット(台北101、九份、故宮博物院、夜市)を巡るのに十分
- 3泊4日: 台北市内をじっくり楽しみ、周辺都市(淡水、北投温泉等)も訪れる場合に推奨
KKdayによると、2泊3日で台北をたっぷり楽しむためには朝便のフライトを選んで出発がおすすめです。
台北の定番観光スポット:台北101・故宮博物院・九份・龍山寺
台北旅行で外せない定番スポットを紹介します。
(1) 台北101:展望台と夜景
台北101は、高さ約509mの超高層ビルで、台北のシンボルです。
- 特徴: 89階の展望台から台北市全体を一望、美しい夜景も楽しめる
- 営業時間: 11:00-21:00(最終入場20:15)
- 入場料: 約600台湾ドル(約2,400円)
- 所要時間: 1-2時間
阪急交通社によると、展望台からは台北市全体を一望でき、夜景が特に美しいです。1階から89階まで約37秒で到着する高速エレベーターも見どころの一つです。
(2) 國立故宮博物院:世界有数の中国美術コレクション
國立故宮博物院は、世界有数の中国美術コレクションを所蔵する博物館です。
- 特徴: 約70万点の収蔵品、「翠玉白菜」「肉形石」等の名品
- 営業時間: 9:00-17:00(金・土は21:00まで)
- 入場料: 約350台湾ドル(約1,400円)
- 所要時間: 2-3時間
中国歴代王朝の美術品が展示されており、歴史・美術好きには見逃せないスポットです。ただし、展示品は膨大なため、事前に見たい作品を絞り込むことをおすすめします。
(3) 九份:提灯が灯る幻想的なオールドタウン
九份は、台北から約90分の距離にある山間の古い町です。
- 特徴: 提灯の明かりが幻想的、石段の細い路地、茶芸館
- アクセス: 台北から鉄道+バスで約90分、またはバス直行便
- 所要時間: 半日~1日
- ベストタイム: 夕方(提灯が灯る時間帯)
九份は、映画「千と千尋の神隠し」の舞台モデルとも言われ、日本人観光客に非常に人気です。ただし、週末・祝日は非常に混雑するため、平日の訪問がおすすめです。
(4) 龍山寺:台北最古の寺院
龍山寺は、1738年に建てられた台北で最も歴史のある寺院の一つです。
- 特徴: 精巧な彫刻、地元の人々の信仰の場
- 営業時間: 6:00-22:00
- 入場料: 無料
- 所要時間: 30分~1時間
龍山寺は、地元の人々が熱心にお参りする姿を見ることができ、台湾の宗教文化を体感できるスポットです。
(5) 夜市グルメ(士林夜市・饒河街観光夜市・寧夏夜市)
台北旅行の醍醐味は、夜市でのグルメ体験です。
士林夜市(台北最大規模):
- 特徴: 台北最大規模のナイトマーケット、B級グルメが豊富
- 人気グルメ: 牡蠣オムレツ、フライドチキン、臭豆腐
- 営業時間: 15:00-24:00(店舗により異なる)
饒河街観光夜市(台北東部):
- 特徴: 地元感が強く、観光客と地元民が半々
- 人気グルメ: 胡椒餅、薬膳スープ
寧夏夜市(台北中心部):
- 特徴: コンパクトでアクセスが良い
- 人気グルメ: 牡蠣麺線、鶏肉飯
夜市はそれぞれ特色があり、複数の夜市を巡ることで台湾グルメの多様性を楽しめます。
日数別モデルコース:2泊3日・3泊4日
旅行日数に応じたモデルコースを紹介します。
(1) 2泊3日コース:1日目(迪化街・士林夜市)→2日目(九份)→3日目(故宮博物院)
るるぶ+を参考にした2泊3日のモデルコースです。
1日目:
- 朝便で台北到着: 桃園空港からMRTで台北駅へ(約35分)
- 11:00 迪化街: 台北最大の問屋街、乾物・お茶・漢方薬等のショッピング(2時間)
- 13:00 昼食: 迪化街周辺で小籠包
- 15:00 龍山寺: 台北最古の寺院見学(1時間)
- 17:00 士林夜市: 台北最大規模の夜市でB級グルメ堪能(3時間)
- 20:00 宿泊: 台北市内ホテル
2日目:
- 9:00 九份へ出発: バスで約90分
- 11:00 九份観光: 石段の路地散策、茶芸館でお茶(4時間)
- 15:00 台北へ戻る: バスで約90分
- 17:00 台北101: 展望台から夜景鑑賞(2時間)
- 19:00 信義区でディナー: 鼎泰豊等の有名レストラン
- 21:00 宿泊: 台北市内ホテル
3日目:
- 9:00 故宮博物院: 中国美術コレクション鑑賞(3時間)
- 12:00 昼食: 故宮博物院周辺で牛肉麺
- 14:00 空港へ: MRTで桃園空港へ(約35分)
- 16:00 帰国便: 夕方~夜のフライトで帰国
ポイント: 2泊3日で台北の主要スポットを網羅できます。移動時間を最小化するため、朝便・夜便のフライトを選ぶことをおすすめします。
(2) 3泊4日コース:台北市内をじっくり満喫(中正紀念堂・西門町等を追加)
3泊4日の場合、2泊3日のコースに以下を追加できます。
追加スポット:
- 中正紀念堂: 台湾民主化のシンボル、衛兵交代式が見どころ(1時間)
- 西門町: 台北の渋谷、若者向けショッピング・カフェエリア(2時間)
- 淡水: 台北郊外の港町、夕日の名所(半日)
- 北投温泉: 台北市内から約40分の温泉地、日帰り入浴可能(半日)
3泊4日の場合、各スポットをゆっくり回れるため、写真撮影やカフェ巡りもじっくり楽しめます。
(3) 台北の名物グルメ(小籠包・牛肉麺・かき氷・タピオカ等)
台北旅行で外せないグルメを紹介します。
- 小籠包: 鼎泰豊(ディンタイフォン)が有名、熱々のスープが特徴
- 牛肉麺: 台湾のソウルフード、牛骨スープに牛肉と麺
- 魯肉飯(ルーローハン): 台湾風豚角煮丼、庶民的な味
- かき氷(雪花冰): ふわふわの氷にフルーツやタロイモ等をトッピング
- タピオカミルクティー: 春水堂が発祥、もちもちのタピオカが特徴
- 臭豆腐: 発酵させた豆腐、独特の匂いがあるが地元では大人気
これらのグルメは、夜市やレストラン、カフェで楽しめます。
台北旅行の費用・予算とお得な時期
台北旅行の費用相場とお得な予約方法を解説します。
(1) 2泊3日の総予算目安(閑散期約7万円、繁忙期約12万円)
KKdayによると、2泊3日の総予算は1人あたり約7万円~12万円が目安です。
閑散期(約7万円)の内訳:
- 航空券: 約3万円(往復)
- 宿泊費: 約2万円(2泊、ビジネスホテル)
- 現地交通費: 約3,000円(MRT、バス)
- 食費: 約1.5万円(3日分)
- 観光施設入場料: 約5,000円
- お土産・雑費: 約5,000円
繁忙期(約12万円)の内訳:
- 航空券: 約7万円(往復)
- 宿泊費: 約3万円(2泊、中級ホテル)
- その他: 閑散期と同様(約2万円)
(2) 費用内訳(航空券・宿泊費・現地交通費・食費等)
航空券:
- 閑散期(4-5月、10-11月): 約3万円~
- 繁忙期(GW、夏休み、年末年始): 約7万円~
宿泊費(1泊あたり):
- ゲストハウス: 約3,000円~
- ビジネスホテル: 約7,000円~
- 中級ホテル: 約10,000円~15,000円
- 高級ホテル: 約20,000円~
現地交通費:
- MRT1日乗車券: 約150台湾ドル(約600円)
- タクシー初乗り: 約70台湾ドル(約280円)
食費(1日あたり):
- 朝食: 約100-200台湾ドル(約400-800円)
- 昼食: 約150-300台湾ドル(約600-1,200円)
- 夕食: 約200-500台湾ドル(約800-2,000円)
- 夜市: 約200-300台湾ドル(約800-1,200円)
三井住友VISAカードによると、1日あたりの現金は2,000〜3,000台湾ドル(約8,000〜12,000円)を用意することをおすすめします。
(3) シーズンによる料金変動とお得な予約時期
台北旅行の費用はシーズンにより大きく変動します。
繁忙期(料金高):
- GW(4月下旬~5月上旬)
- 夏休み(7-8月)
- 年末年始(12月下旬~1月上旬)
- 旧正月(1-2月)
閑散期(料金安):
- 4-5月(GW除く)
- 10-11月
お得な予約時期: 航空券・ホテルは2-3ヶ月前の予約で割引が適用される場合が多いです。LCC(格安航空会社)を利用することで、さらに費用を抑えられます。
まとめ:台北旅行の準備と最新の注意点(2025年版)
台北は日本から直行便で約4時間、2泊3日で主要観光スポット(台北101、九份、故宮博物院、夜市)を巡ることが可能です。2泊3日の総予算は1人あたり約7万円~12万円(閑散期7万円、繁忙期12万円)が目安です。
春(3-5月)と秋(10-11月)が過ごしやすく観光に最適で、夏は高温多湿、冬は寒さ対策が必要です。旧正月(1-2月)は混雑するため避けるのが無難です。
2025年から変わった注意点として、以下を押さえましょう。
(1) 2025年10月からオンライン入国カード(TWAC)義務化
tripoolによると、2025年10月からオンライン入国カード(TWAC)が完全義務化され、紙の入国カードは廃止されました。入国予定日の3日前からしか申請できない制限があるため、早めの準備が重要です。
(2) ホテルアメニティ無料提供禁止(2025年1月~)
2025年1月から、台湾のすべてのホテルで使い捨てアメニティ(歯ブラシ、シャンプー等)の無料提供が禁止されました。環境配慮の施策のため、歯ブラシ等は持参する必要があります。
(3) MRT車内飲食禁止・スリ対策等の注意事項
MRT車内飲食禁止: trifaによると、MRT(地下鉄)車内での飲食は完全禁止で、違反すると罰金の対象になります。ペットボトルの水も含まれるため注意が必要です。
スリ・置き引き対策: 士林夜市、西門町、台北駅、MRT車内等、人が密集する場所ではスリや置き引きが発生しています。貴重品は肌身離さず、リュックは前に抱える等の対策が推奨されます。
詳細は台湾観光局の公式サイトで最新情報をご確認ください。
