なぜサービスエリア宿泊が注目されるのか
長距離ドライブ中の宿泊先を探す際、「高速道路を降りずに泊まれる場所はないか」「車中泊以外の選択肢を知りたい」と考える方は少なくありません。
この記事では、高速道路のサービスエリア内・隣接の宿泊施設を網羅的に紹介し、足柄SA・多賀SA・佐野SAなどの主要施設の詳細を、NEXCO中日本やNEXCO東日本の公式情報を元に解説します。
初めてハイウェイホテルを利用する方でも、予約方法・料金・設備を理解し、快適な旅ができるようになります。
この記事のポイント
- 高速道路を降りずに泊まれる「ハイウェイホテル」は全国約9か所、NEXCO各社が運営
- 料金は1泊3,000円~5,000円程度からとリーズナブル、深夜到着・早朝出発にも対応
- 足柄SA(温泉併設)、多賀SA(大浴場・サウナ完備)、佐野SA(ペット同伴OK)など特色ある施設
- サービスエリアでの車中泊は基本禁止、宿泊施設の利用を推奨
ハイウェイホテルとは:基本情報と特徴
ハイウェイホテルは、高速道路のサービスエリア・パーキングエリア内にある宿泊施設の総称です。NEXCO中日本の公式サイトによると、全国約9か所で展開されています。
(1) 全国約9か所のハイウェイホテル(NEXCO運営)
NEXCO東日本・中日本・西日本が運営するハイウェイホテルは、以下のエリアに分布しています。
| エリア | 主要施設 |
|---|---|
| NEXCO東日本 | 佐野SA(東北自動車道)、長者原SA(東北自動車道) |
| NEXCO中日本 | 足柄SA(東名高速道路)、多賀SA(名神高速道路) |
| NEXCO西日本 | 宮島SA(山陽自動車道)、壇之浦SA(関門自動車道) |
(2) 料金相場:1泊3,000円~5,000円程度
ハイウェイホテルの料金は、一般的なビジネスホテルよりも安価です。
料金の目安:
- 平日: 1泊3,000円~4,000円程度
- 土日祝: 1泊4,000円~5,000円程度
- 繁忙期: 1泊5,000円以上
料金は平日・土日祝・繁忙期で異なり、繁忙期は早めの予約が必要です。執筆時点(2025年)の情報のため、予約時に公式サイトで最新情報を確認してください。
(3) メリット:深夜到着・早朝出発対応、ETC深夜割引活用
ハイウェイホテルには、以下のメリットがあります。
- 高速道路を降りずに利用可能: 一般道に降りる手間がない
- 深夜到着・早朝出発に対応: 24時間営業のサービスエリア内にあるため、時間を気にせず利用できる
- ETC深夜割引との併用: ETC深夜割引(0時~4時で30%割引)を活かすため、経済的にメリットがある
- 仮眠・入浴施設が充実: 大浴場・サウナ・温泉を併設する施設もある
全国のサービスエリア宿泊施設10選
全国のハイウェイホテルをエリア別に紹介します。
(1) NEXCO東日本エリア(佐野SA・長者原SA)
NEXCO東日本のドラぷらによると、東北自動車道に2か所のハイウェイホテルがあります。
- 佐野SA(E-NEXCO LODGE): 上下線両方から利用可能、ペット同伴OKの部屋あり、軽朝食無料
- 長者原SA(E-NEXCO LODGE): 東北自動車道の長距離ドライブ拠点
(2) NEXCO中日本エリア(足柄SA・多賀SA)
NEXCO中日本エリアには、東名高速道路と名神高速道路に代表的な施設があります。
- 足柄SA(レストイン時之栖): 温泉「金時湯」併設、下り線からの送迎あり
- 多賀SA(レストイン多賀): 大浴場・サウナ完備、上り線からも連絡橋でアクセス可能
- EXPASA多賀下り(カプセルホテル): 2024年4月オープン、男性専用
(3) NEXCO西日本エリア(宮島SA・壇之浦SA等)
NEXCO西日本エリアには、山陽自動車道・関門自動車道に宿泊施設があります。
- 宮島SA: 山陽自動車道の広島エリア、宮島観光の拠点
- 壇之浦SA: 関門自動車道の本州側、関門海峡を望む立地
主要施設の詳細:足柄・多賀・佐野SAなど
主要なハイウェイホテルの詳細を紹介します。
(1) 足柄SA(レストイン時之栖):温泉「金時湯」併設
レストイン時之栖は、東名高速道路の足柄SA上り線にあるハイウェイホテルです。時之栖グループが運営しており、温泉施設「金時湯」が併設されています。
特徴:
- 温泉「金時湯」で旅の疲れを癒せる
- 下り線からは送迎サービスあり
- 宿泊者は温泉無料利用可能
- 料金: 1泊3,500円~5,000円程度(執筆時点)
(2) 多賀SA(レストイン多賀):大浴場・サウナ完備
レストイン多賀は、名神高速道路の多賀SA下り線にあるハイウェイホテルです。グリーンズホテルズが運営しており、大浴場・サウナが完備されています。
特徴:
- 大浴場・サウナで疲労回復
- 上り線からも連絡橋でアクセス可能
- 名神高速道路の中間地点で便利
- 料金: 1泊4,000円~5,500円程度(執筆時点)
2024年4月には、EXPASA多賀下りにカプセルホテル(男性専用)もオープンしました。
(3) 佐野SA(E-NEXCO LODGE):ペット同伴OK
ファミリーロッジ旅籠屋・佐野SA店は、東北自動車道の佐野SAにあるハイウェイホテルです。上下線両方から利用可能で、ペット同伴OKの部屋もあります。
特徴:
- 上下線両方から利用可能(連絡橋あり)
- ペット同伴OKの部屋あり(リニューアル工事等で販売停止の場合あり、要確認)
- 軽朝食無料サービス
- 料金: 1泊3,000円~4,500円程度(執筆時点)
(4) 糸島エリアの宿泊施設も参考
参考として、福岡県糸島市の宿泊施設も紹介します。糸島観光協会によると、糸島市内には34カ所の宿泊施設があります。
- グローカルホテル糸島: ビジネス・観光両方に対応
- リゾートヴィラ: 全室プライベートプール付き
- グランピング施設: 体験型宿泊施設
糸島は福岡市内から車で約30分の観光エリアで、高速道路のサービスエリア宿泊とは異なりますが、九州エリアの宿泊先として参考になります。
利用時の注意点と車中泊との違い
ハイウェイホテルを利用する際の注意点を解説します。
(1) サービスエリアでの車中泊は基本禁止
サービスエリアでの車中泊は、基本的に禁止されています。仮眠は休憩の範囲として認められますが、一晩の滞在は避けるべきです。
長時間の滞在は他の利用者の迷惑になるため、宿泊施設(ハイウェイホテル)の利用を推奨します。
(2) 予約方法と繁忙期の早期予約
ハイウェイホテルの予約は、各施設の公式サイトまたはじゃらん・楽天トラベル等の予約サイトから可能です。
繁忙期(GW・お盆・年末年始等)は早めの予約が必要です。特に人気施設(足柄SA・多賀SA等)は、1ヶ月以上前の予約を推奨します。
(3) 一般道からの利用可否・駐車場制限
一部施設は、高速道路利用者専用で一般道からの利用ができません。事前に公式サイトで確認してください。
また、駐車場には台数制限がある場合があり、満車の場合は近隣の駐車場を利用することになります。
まとめ:目的別おすすめハイウェイホテル
高速道路のサービスエリアで宿泊できる施設は、全国約9か所のハイウェイホテルがあります。料金は1泊3,000円~5,000円程度とリーズナブルで、深夜到着・早朝出発にも対応しています。
目的別おすすめ:
- 温泉でリフレッシュ: 足柄SA(レストイン時之栖)、温泉「金時湯」併設
- 大浴場・サウナ: 多賀SA(レストイン多賀)、大浴場・サウナ完備
- ペット同伴: 佐野SA(E-NEXCO LODGE)、ペット同伴OK(要確認)
- ETC深夜割引活用: 全施設でETC深夜割引(0時~4時で30%割引)と併用可能
サービスエリアでの車中泊は基本禁止のため、長距離ドライブでは宿泊施設の利用を推奨します。繁忙期は早めの予約が必要なため、公式サイトや予約サイトで最新情報を確認してから予約してください。高速道路を降りずに快適な宿泊ができるハイウェイホテルで、安全で効率的な旅を楽しんでください。
